2026/02/04
11月から12月にかけてA型インフルエンザが流行しましたが、現在はB型インフルエンザの流行期を迎えています。当院では、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症の迅速検査を実施しています。また、これらの予防可能な病気に対するワクチン接種も推奨しておりますので、コロナワクチンを未接種の方は、是非ご検討ください。
B型インフルエンザには、タミフル(オセルタミビル)が効かない、とか、有害であるかのような誤った情報が流布されていることを懸念しています。
ゾフルーザ(パロキサビル)という新しい抗インフルエンザ薬は、12歳以上のインフルエンザ感染症に単回投与で効果が認められています。「ゾフルーザがタミフルより効果的である」、ということがいわれているのは、試験管の中でのお話であって、人体に投与してより有効であるということは証明されておらず、最新の国際的な評価で得も、効果としては同等という扱いとなっています。
ゾフルーザに「12歳以上」の制限があるのは、12歳未満では、ウイルスの耐性化リスクが認められたため、投与を避けることになったためです。ここが、日常的な使用において懸念が残っているところでもあります。薬剤耐性インフルエンザが蔓延すると、体に障害や病気を抱える人にとっては脅威だからです。
新薬に期待したくなるのは世の常ですが、本当に良い薬かどうかは、少なくとも10年ほどの時間がたって残っていくことで証明されます。あまり使われなくなっていく薬も、たくさんあることを知っておいてください。
インフルエンザは、健康な子供、大人については、特に治療しなくても治癒することが分かっている病気です。抗インフルエンザ薬を投与して得られるメリットは、およそ一日、早く解熱が得られること、病弱な小児と老人で重症化が予防されることくらいであるため、健康な子供や若い人においては積極的な抗インフルエンザ薬の投与は必ずしも必要ありません。日本のガイドラインにもそのように記載されています。
そうはいっても、抗インフルエンザ薬の投与はウイルスの排泄量を減らすため、実際には利用することが多いわけですが、あまり期待しすぎないことも大切です。感染したときは、ご自宅で暖かくして、ゆっくり休養することが、最も速く治すことにつながります。
つらい病気ですので、どうぞご自愛いただいて、他者への感染リスクを減らす行動をお願いしたいと思います。